中高生の時点で矯正治療を行うメリット
歯の矯正は小児期から始めなければならず、中学生や高校生ではもう遅いと誤解されている方も多いのではないでしょうか。しかし矯正治療は、大人でも子どもでも、いつからでも始められ、中高生で治療を始めることは決して遅くはありません。今回は、中高生で矯正治療を行うメリットをお伝えします。
そもそも矯正治療を始めるのにベストなタイミングとは
歯の矯正治療は、顎の骨が柔らかい小さな頃から始めなければならないと考えている方が多いようです。確かに、骨が成長する時期に治療を行うことで、歯が並ぶスペースを確保しやすいため、歯並びを整えやすいというメリットがあります。しかし小児期はまだ成長段階にあるため、顎の骨の成長を見越した治療計画を立てなければなりません。骨の成長を予測して治療を行っても、その後の成長によって再び歯並びや噛み合わせが悪化することもあり、さらなる治療が必要になることもあります。
中高生の場合、永久歯も生え揃い、顎の骨の成長もほぼ完了しているため、顎の広がりや成長の影響を受けず、治療計画を立てやすいという点が大きなメリットです。さらに、顎の大きさが定まっているものの、歯を支える骨や組織がまだ柔らかく、歯を正しい位置に動かしやすい時期でもあります。そのため中高生は、歯科矯正の治療効果を最大限に発揮するために、非常に有利な時期ともいえます。
中高生の時期に矯正治療を行うと多くのメリットも
中高生で矯正治療を始めることのメリットは、時期的に歯を動かしやすく、治療効果が得やすいことだけではありません。中高生は小児と違い、自分から歯並びを治したいと意識して治療を始めることも多いため、治療に意欲的に取り組む傾向があります。そのため中高生は、歯に装着する器具のわずらわしさや治療そのものをあまり苦に感じず、歯磨きなどのメンテナンスも、自分で意識して取り組むことができます。
矯正器具を取り付けた歯は、汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病が発生しやすい口腔環境となってしまうため、日頃からのケアが欠かせません。健康的な口内環境を維持することや、「歯並びをよくしたい」という目的意識をもって治療に取り組むことは、治療をスムーズに進め、余計な時間をかけずに治療の成果を得られるという大きな利点があります。
お子さんが矯正治療に興味を持ったらぜひ一度ご相談を
矯正治療は、いつから始めてもメリット・デメリットがあるものです。ただし、社会人になると忙しくなり、時間の確保が難しくなってしまうという問題も生じます。積極的かつ集中して治療に取り組める中高生の時期は、治療を行うメリットも多いベストなタイミングとも言えるでしょう。お子さまが矯正治療に興味をもったら、ぜひ一度専門医に相談することをおすすめします。
