噛み合わせのチェック方法と自己診断
噛み合わせが悪いと感じてはいるものの、治療を行わずに放置する方は多くいらっしゃいます。しかし、噛み合わせの悪さは虫歯や歯周病のリスクが高くなるだけでなく、外見にコンプレックスを抱きやすくなるなど、身体的・心理的に悪影響を及ぼします。
本コラムでは、噛み合わせの自己診断方法と、噛み合わせの悪さが起こす問題について解説します。噛み合わせの問題により健康を失わないためにも、ぜひご参考にしてください。
噛み合わせが悪くなる原因と自己診断の方法
嚙み合わせが悪い状態を「歯列不正」または「不正咬合」といいます。噛み合わせの良し悪しは、遺伝や骨格などによる先天性な要因と、指しゃぶりなどの生活習慣による後天的な要因の2種類によって決まります。ご自身の嚙み合わせには問題がないか、次の5つのチェックポイントを確認し、自己診断をしてみましょう。
- ・人差し指・中指・薬指を縦に並べた状態で口に入らない
- ・食事を片側で嚙む癖がある
- ・自然に口が閉じられない
- ・上下の前歯の中心がずれている
- ・前歯の噛み合わせの深さが2mmよりも浅い、または深い
これらのチェック項目に1つでも当てはまると、噛み合わせが悪い状態です。当てはまるものがなくても、不安や違和感があれば、かかりつけの歯科医院を受診しましょう。
噛み合わせの悪さが起こす問題
噛み合わせが悪いと、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
- ・歯周病や虫歯のリスクが高まる
- ・ドライマウスになりやすい
- ・顎関節症の危険性が高まる
- ・頭痛や肩こりを引き起こす
噛み合わせが悪いと磨き残しの増加や、口呼吸による乾燥でドライマウスになるなど、口腔内を健康に保つのが難しくなります。さらに身体への負担も大きくなるため、顎関節症や頭痛・肩こりの問題も増えることが懸念されます。
このように、噛み合わせの悪さは口腔内にとどまらず、さまざまな部分で不調が起きる原因となります。噛み合わせのチェックポイントに当てはまった方は、大きな問題を引き起こす前に、一度かかりつけの歯科医院への受診をおすすめします。
- Q1:噛み合わせが悪くなっています。何が原因でしょうか?
- A1:口腔内の状態の変化によって、噛み合わせが悪化することは十分にありえます。虫歯や歯周病が進行しているケースや、被せ物が合っていないなど多くの可能性があるため、まずはかかりつけの歯科医院に相談してみましょう。
- Q2:噛み合わせは自然に治りますか?
- A2:治りません。しかし、子どもの頃に歯並びが悪くても大人になるにつれ顎が成長し、永久歯が生え変わる過程で歯並びがよくなる可能性はあります。ですが、ほとんどの方は大人になってから噛み合わせが改善する可能性は0%に近いといえます。噛み合わせを改善するためには、矯正治療しかありません。