矯正で顎関節症になる場合があるの? | 矯正歯科コラム

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矯正で顎関節症になる場合があるの?

「矯正治療をすると顎関節症になることがあるの?」と不安な方もいらっしゃるでしょう。そもそも顎関節症とはどのような疾患で、何科で治療すればよいのかご存じでしょうか。

本コラムでは、顎関節症とは何か、どのような原因で発症するのかなどをご説明します。矯正治療と顎関節症の関係もわかるので、ぜひ最後までご覧ください。

顎関節症は複数の原因で発症する

結論から申し上げると、矯正治療のみが原因で顎関節症を発症する可能性は低いと考えられます。

顎関節症は「顎が痛む・口が大きく開けられない・顎を動かすと音がする」が3大症状とされる疾患です。近年の研究で、顎関節症は1つの原因で発症するのではなく、以下にあげる複数の原因が重なって起きるとされています。

  • ・常に上下の歯が接触(TCH)
  • ・食いしばりや歯ぎしり
  • ・姿勢や生活習慣
  • ・ストレス

特にTCH(Tooth Contacting Habit:歯列接触癖)は、顎関節症の大きな要因の一つと考えられています。本来は、口を閉じていても上下の歯は2~3ミリ離れているのが理想です。弱い力でも上下の歯が接触し続ければ、顎への負担が積み重なり悪影響を及ぼすのです。例えば、無自覚のままTCHの状態で顎に負荷がかかり、そこにストレスが重なって顎関節症を発症するといったケースが考えられます。

矯正治療によって顎関節症になるのは本当?

現在の研究では、矯正治療と顎関節症の発症には直接的な関わりはないとされています。しかし、日常的にTCHや食いしばり癖があった場合、矯正治療による変化が影響して顎関節症の症状が起きる可能性はゼロではありません。しかし、正しい矯正治療であれば、適切な噛み合わせに向けた、改善の過程で起きる一時的な症状といえるでしょう。

一方、誤った矯正治療によって噛み合わせが崩れて顎関節症を発症するケースがあります。この場合、患者さまは矯正治療で顎関節症になったと認識してしまいます。また、顎関節症は若い女性に多い傾向にあり、10代半ばから20~30代にかけて発症しやすいとされています。顎関節症の発症時期が矯正治療の時期と重なるため、ほかの原因で発症したとしても矯正治療によるものと思われてしまうケースもあるのです。

適切な矯正治療を受けるためには、矯正専門医による診断と治療計画が重要といえるでしょう。

Q1:顎関節症が疑われる場合、どこを受診すればよいですか?
A1:顎関節症の診察や治療は一般歯科で行っています。一般歯科の治療でなかなか改善しなかったり、痛みが強い場合は、大学病院の口腔外科などの受診を勧められる場合があります。顎が痛む、顎が鳴る、口が開きにくいなどの症状がある場合、歯科医院を受診しましょう。
Q2:矯正治療によって顎関節症は治りますか?
A2:矯正治療をしたからといって、顎関節症が必ず治るわけではありません。確かにかみ合わせの悪さは顎関節症の複数ある要因の一つです。しかしさまざまな要因が重なって発症すると考えられているので、まずは歯科医院で顎関節症の診断と治療を受けるのがよいでしょう。
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