保定期間に使うリテーナーとは
リテーナー（保定装置）とは、矯正期間後に歯並びを維持するための器具です。矯正器具を外した後も、一定期間はリテーナーの装着が必要になります。今回の記事ではリテーナーの役割や種類、注意点について解説していきます。
リテーナーの役割と種類
矯正治療後は歯並びが安定しておらず、しばらくすると日常生活でかかる負荷によって元の位置に戻ってしまうことがあります。これを「後戻り」といいます。リテーナーは、矯正後に装着し続けることで歯の位置をキープし、歯並びを定着させるために必要とされています。一般的に使われるリテーナーには、3種類のタイプがあります。
- マウスピース型
- 自由に取り外せて利便性が高く、見た目も透明で目立ちにくいタイプです。歯列全体にはめるので、最初は少し違和感があるかもしれません。
- プレート型
- 歯の表面をワイヤーで固定し、裏側にプラスチックのプレートを付けるタイプのため、取り外しが可能です。表面のワイヤーが目立つ場合があります。
- ワイヤー型
- 後戻りしやすい前歯の裏にワイヤーを接着し固定するタイプです。上述した2点のスタイルと異なり取り外しができません。裏側だけに装着するので見た目には影響しませんが、汚れが溜まりやすいので定期的なクリーニングが必要です。
リテーナーを使用する際の注意点
リテーナーを使用する上での注意点は、指定された装着時間・装着期間を必ず守るということです。
取り外し可能なタイプのリテーナーは、食事や歯磨きの時を除き、基本的にずっと装着し続けることになります。特に、後戻りしやすい矯正直後にリテーナーを長時間外してしまうと、形が合わなくなることがあるので注意が必要です。最初は1日20時間ほどを目安に装着し、歯列が安定してきたら徐々に時間を減らしていきましょう。
リテーナーを使う期間を「保定期間」といい、一般的に1～3年ほどです。ただ、後戻りは元々の歯並びや食いしばりなどの癖の影響を受けるため、大きな個人差があります。リテーナーを使う時間や期間については自己判断をせず、必ず定期検診を受けて歯科医の指示に従いましょう。
リテーナーで美しい歯並びを
保定期間をどのように過ごすかは、その後の歯並びに大きく影響します。歯科矯正で整えた美しい歯並びを末永くキープするために、歯医者の指示に従って適切にリテーナーを使用しましょう。
