顎関節症と歯列矯正の関係 | 矯正歯科コラム

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歯科コラム

顎関節症と歯列矯正の関係

噛み合わせが悪いことが原因で、顎関節症になったのではないかと思われる方がいらっしゃいます。そこで「顎関節症と噛み合わせ」、「歯列矯正の関係」についてご説明します。

まず顎関節症とは顎が痛み、口が大きく開けられなかったり、顎を動かすとポキポキと音が鳴ったりすることです。歯科において、虫歯、歯周病に次ぐ第三の疾患として認識されています。顎関節症の疑いがある場合は、歯科医院、口腔外科での治療となります。統計的に、若い女性に多い症状です。そして、この顎関節症が不正咬合(噛み合わせの悪さ)によるものだと考えて、矯正歯科に訪れる方もいます。

これは噛み合わせが悪いことや食いしばりなどが原因で、顎に影響が出てしまったと予想されてのことでしょう。中には、顎関節症の予防のために歯列矯正をしようと考えている方もいらっしゃいます。歯列矯正をすることで、顎関節症も治るのではないかという質問もよくありますが、歯列矯正をすれば顎関節症も治る、という単純なものではありません。

顎関節症はいくつもの原因が重なり合って起こるものです。その補助因子のひとつが噛み合わせの悪さ、という話です。ただし、噛み合わせだけで顎関節症が起こるわけではありません。不正咬合、ストレス、悪い生活習慣、外傷、食いしばり、歯ぎしりといった多様な原因が重なり、耐久力の無くなってしまった顎に疾患が出てしまうのです。

また、近年は硬いものではなく柔らかいものが普及し、食生活が変化していることによって、顎の運動不足になっている方が増加しています。発症した顎関節症の原因の中に、不正咬合が当てはまる場合、顎関節の状態を見ながら矯正治療を行なう必要があります。ただし、矯正治療をしたからといって顎関節症も改善されるわけではありません。

顎関節症に関する知識や治療経験のある矯正歯科医でなければ、その後の顎関節症に対する治療、ケアをすることは難しいです。もし、顎関節症の治療と歯列矯正のどちらも行ないたいと思っている方は、両方の知識、経験のある歯科医のいる一般歯科、矯正歯科へ相談されることをおすすめします。

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