矯正を始める前に行う準備矯正について

インビザライン矯正は、装着中でも目立たない透明なマウスピースを使用した人気の高い矯正方法です。しかし、インビザラインはすべての症例に適用できるものではないため、歯並びの状態によっては、インビザライン治療を受ける前に準備矯正が必要な場合があります。

本コラムでは、インビザラインが適用できないケースで、別の矯正装置を使用した準備矯正について解説します。インビザライン治療を検討中の方はぜひご参考にしてください。

準備矯正とは｜インビザラインが適用できないケース

インビザラインは出っ歯や受け口など、さまざまな症例に適用できます。しかし、骨格や歯並びに重度の問題がある場合は、インビザラインでは治療しきれない可能性もあるため注意しましょう。

以下は、インビザラインだけでは治療できない症例です。

・歯が埋まっている
・抜歯が必要である
・歯並びが大きく乱れている
・インプラントの数が多い
・重度の歯周病

このように、インビザラインが適さない症例はいくつかありますが、ワイヤー矯正であれば治療できるケースがあります。ワイヤーとインビザラインを組み合わせた矯正治療も可能です。

例えば、インビザライン治療の前に、ワイヤー矯正を使用して準備矯正を行う方法があります。ワイヤー矯正でインビザラインの適用範囲まで歯を移動させ、そのあとでインビザライン治療をスタートする方法です。

準備矯正としてワイヤー矯正を行う際の注意点

ワイヤーを使った矯正では、歯の表面に設置した器具にワイヤーを通して引っ張ることで歯を動かします。ワイヤー矯正は強い力で歯を移動する矯正方法のため、マウスピース矯正では難しい症例にも対応できます。しかし、マルチブラケットには以下の注意点があるため、治療を始める前にチェックしましょう。

・治療が終わるまで外せない
・矯正器具が目立つ
・金属アレルギーの方は症状が出る恐れがある

歯科医院によっては、セラミック製の白いマルチブラケットや目立ちにくいワイヤーを選択できます。矯正器具の見た目が気になる、金属アレルギーで治療が出来ないなどであれば素材の選択肢が豊富な歯科医院を選びましょう。

当院では、審美性に配慮したマルチブラケットによる矯正歯科治療を行っています。堺市近郊で矯正治療を検討中の方はぜひご相談ください。

Q1：ワイヤー矯正は治療が完了するまで付けっぱなしですが、インビザラインはいつでも外せますか？
A1：インビザラインの着脱はご自身で行うため、いつでも取り外しが可能です。しかし、インビザラインは1日20時間以上装着する必要があるため、計画通りに治療を行うためには装着時間の厳守が大切です。
Q2：ワイヤー矯正にはどのような種類がありますか？
A2：表側矯正や裏側矯正、ハーフリンガル矯正などがあります。表側矯正は一般的なワイヤー矯正で器具が目立ちます。一方、裏側矯正は歯の裏側に装置を設置するため目立ちにくいです。ハーフリンガル矯正とは、上側の歯を裏側矯正、下側の歯を表側矯正の形にし、口を開けた際に器具を目立ちにくくする方法です。