歯並びを悪化させる行動とそのリスク

2025.01.09 矯正治療一般

歯並びは猫背や頬杖、口呼吸などの行動や癖によって悪化する可能性があります。
本コラムでは「歯並びの悪化を予防したい」・「歯並びが悪いとどうなるか知りたい」という方に向けて、歯並びを悪化させる行動とリスクを解説します。
普段の癖が歯並びに影響していないか確認し、口内環境の悪化や歯周病から歯の健康を守りましょう。

歯並びを悪化させる行動

歯並びを悪化させる行動として、次の4つが挙げられます。

・頬杖や猫背などの不良姿勢
・よく噛まない食習慣
・口呼吸・睡眠の質が悪い
・喫煙習慣がある

それぞれの行動について解説します。

猫背や頬杖などの不良姿勢

猫背が常態化している方は注意が必要です。背中が丸まり首が前に出て、顎が前にずれた状態で日常を過ごしていることになります。首まわりの筋肉が凝り固まって、浅い呼吸や口呼吸が習慣化します。
また、頬杖をついた状態も歯並びが悪化する原因です。頭の重みを支えようとして顎の骨に大きな負担がかかります。
仕事中や家で過ごしているときに、歯や顎の骨に負担がかかる体勢を取っていないか確認してください。頭が肩より前に出ないよう背筋を伸ばし、定期的に首や肩のストレッチをしましょう。

よく噛まない食習慣

食事をよく噛まず飲み込む方や、軟らかい食べ物ばかり食べる方は気をつけましょう。顎の筋肉が衰えると歯並びの悪化する原因となります。子どもだと顎の発育が遅れて、筋肉や骨が正常に作られない恐れがあります。
食べ物をよく噛むことで、早食いや食べすぎを防ぎ、消化器官への負荷を減らすというメリットもあります。

口呼吸・睡眠の質が悪い

「気がつくと口が開いた状態で呼吸している」という方も多くいます。鼻呼吸と違って口呼吸は空気の圧が歯にかかり、歯並びのずれを引き起こす原因です。
また、口呼吸のリスクは気道に直接空気が入るため風邪をひきやすくなる、口の中が乾燥して虫歯や歯周病になりやすくなると考えられます。

睡眠中の行動も歯並びの悪化につながります。うつ伏せ寝は顎に負担をかけるため避け、歯ぎしりや食いしばりにはナイトガードを使い、歯の揺れを予防しましょう。

喫煙習慣がある

喫煙は歯周病の大きなリスクとなり、歯並びを悪化させます。血管が収縮して、歯茎に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなるのが原因です。また、唾液の減少や歯への着色が起こり、口内で細菌が増殖しやすくなります。
喫煙習慣は歯並びや歯周病だけでなく、脳卒中や虚血性心疾患、呼吸器疾患などのリスクも高めます。禁煙は生活習慣病の予防に効果的です。

歯並びの悪化によるリスク

歯並びの悪化でどのようなリスクがあるのか、大きく3つに分けて解説します。

・日常生活のストレス
・口内環境の悪化
・糖尿病などの全身疾患

歯並びや口内環境に気を配り、これらのリスクを減らしましょう。

日常生活のストレス

歯並びの悪化は日常生活のストレスにつながります。

例えば嚙み合わせが悪いと食べ物をうまく噛めず、食事の時間を楽しめません。歯に物が詰まりやすく、歯磨きや口内ケアに時間がかかります。ほかにも、人前で話すときの滑舌や見た目がコンプレックスになったり、慢性的に頭痛や肩こりが起こり、ストレスになります。
また、歯並びの悪化がストレスにつながると同時に、過度なストレスは無意識の歯ぎしりや食いしばりを招きます。

口内環境の悪化

歯並びが悪くなると、口内環境の悪化につながります。
虫歯は歯ブラシが届きにくい箇所に発生しがちです。歯並びが悪化すると歯を磨きにくくなり、歯垢や歯石が溜まって虫歯になりやすくなります。歯のケアが不十分だと細菌が増殖し、口臭の原因にもなります。
口内環境が悪化すると歯周病で歯を失うリスクも高まります。

糖尿病などの全身疾患

口内環境の悪化は全身疾患を引き起こします。
特に歯周病と糖尿病は関連性が高く、互いに悪影響を及ぼします。歯周病は糖尿病の合併症の一つであるとともに、血糖コントロール不良が起こります。歯周病原因菌は動脈硬化を誘導し、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞の因子となるため歯周病ケアは重要です。
ほかにも、噛む動作は脳を刺激するため、嚙み合わせが悪化したり歯を多く失ったりすると認知行動に影響を及ぼします。食べ物をうまく噛めなくなると、誤嚥性肺炎や消化器官への過度な負担につながります。
このように、歯並びや口内環境の悪化は全身へ影響します。

歯並びを改善するには

頬杖や猫背などの不良姿勢、よく噛まない食事、口呼吸や食いしばり、喫煙は歯並びの悪化につながります。普段の姿勢や食習慣、睡眠の質を見直し、歯と全身の健康を守りましょう。

歯並びをよくしたい方は、ワイヤーやマウスピースなどの歯列矯正をご検討ください。矯正歯科治療は大人でも始められます。虫歯や歯周病の予防になり歯の寿命をのばすほか、肩こりや腰痛、頭痛などの改善にもつながります。

堺市で矯正歯科をお探しの方はぜひ当院にご相談ください。
歯列矯正の治療方法は以下のコラムで紹介しています。
「矯正治療の種類と方法」

Q1：歯並びは自力で治せますか？
A1：歯並びは自力で治そうとせず、矯正歯科へご相談ください。無理に力を加えると歯や歯槽骨にダメージを与えてしまいます。

Q2：歯の健康のためには歯列矯正をした方がいいですか？
A2：矯正治療の必要性は歯科医院での検査が重要です。 [19] 当院では患者さまの不安や疑問に、丁寧で分かりやすいカウンセリングを心がけております。[20] 歯の健康が気になる方は、お気軽にご相談ください。[21]

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