マルチブラケットでどうして歯が動くの?仕組みを解説|堺市の矯正歯科「西村歯科」 矯正歯科コラム

お気軽にお問い合わせください

072-229-6474
COLUMN
矯正歯科コラム

マルチブラケットでどうして歯が動くの?仕組みを解説

「マルチブラケット矯正はどんな治療?」
「なぜ歯並びがきれいになるの?」
と気になる方は多いかもしれません。

マルチブラケット矯正は歯の表面に装置(ブラケット)を装着し、ワイヤーの力を利用して歯を移動させる方法です。さまざまなケースに対応できることから、多くの患者さまに選ばれています。

本コラムでは、マルチブラケット矯正で歯が動く仕組みを解説し、治療のメリット・デメリットや、矯正を開始する手順についてご紹介します。ご自身に適した歯列矯正を選ぶ際のご参考にしてください。

マルチブラケットで歯が動く仕組み

マルチブラケット矯正は歯の表面にブラケット装置を取り付け、ワイヤーを通して力を加えて歯を移動させる矯正方法です。歯を支えている歯槽骨の新陳代謝を利用して行われます。
歯と歯槽骨の間には歯根膜とよばれる組織があり、歯の根元を覆っています。歯根膜は噛む力を吸収・分散させるクッションの役割を持ち、矯正治療においては重要な働きをします。
マルチブラケット矯正により歯根膜に力が加わると、歯に押された側の歯根膜は縮み、反対側の歯根膜が伸びます。
縮んだ側の歯根膜は破骨細胞が働くため歯槽骨は吸収され、反対側の歯根膜は骨芽細胞によって歯槽骨が再生します。
歯槽骨の吸収と再生で歯根膜の厚さを一定に保つ仕組みを利用し、目的の場所まで歯を動かします。

歯並びの改善例:マルチブラケット矯正でできる歯の移動

マルチブラケット矯正では、歯に力を加えることで、さまざまな不正咬合を改善できます。具体的には、以下のような歯の移動が可能です。

・歯冠の傾斜移動
・回転
・低位歯の修正
・高位歯の修正
・歯根の傾斜移動
・歯体移動

マルチブラケット矯正では、傾いている歯を直立させて均整のとれた歯列へと導くことが可能です。
また、隣の歯とぶつかってねじれている歯は、回転させることで本来の正しい位置に戻せます。
さらに、低い位置にある歯は押し上げ、高い位置にある歯は押し下げることで、歯の高さのバランスを整えられます。
加えて、マウスピース矯正では難しい歯根の傾斜移動や歯体移動も可能です。
このように、マルチブラケット矯正は歯並びや噛み合わせを細かく調整できるため、幅広い症例に対応できる治療法といえます。

マルチブラケットの種類

マルチブラケット矯正は、ブラケットと呼ばれる装置を歯の表面に取り付け、そこにワイヤーを通す表側矯正が一般的です。
適応症例は限られますが、舌側に装置を取り付ける裏側矯正も可能です。裏側矯正は矯正器具が目立ちにくい一方、発音への影響や違和感、費用が高額などのデメリットがあります。上の歯は裏側矯正、下の歯は表側矯正といったハーフリンガル矯正も行われています。
ブラケット装置において、一般的なのは金属製のメタルブラケットです。耐久性に優れていて治療費を抑えられます。目立ちにくさを選ぶならセラミックやプラスチック製のブラケットがよいでしょう。

マルチブラケット矯正のメリットとデメリット

マルチブラケット矯正のメリットは、歯を根元から動かすため適応症例が広い点です。太さの異なるワイヤーや顎間ゴム、パワーチェーンといった装置を使って歯を精密に移動させ、理想の歯並びに近づけられます。
また、広く普及した治療法であるため、対応できる歯科医師が多いのもメリットです。ほかの歯科医院で治療を続けることが可能なため、引越しが多い方でも安心です。
一方で、装置が目立ちやすい点や自分で取り外せない点がデメリットだといえます。
硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は矯正装置の破損につながるため、できるだけ控えてください。さらに、食後は入念に歯みがきを行いましょう。
矯正中は矯正器具による違和感や痛みのほか、口内炎が起こる場合もあります。

マルチブラケット矯正の進め方

マルチブラケット矯正の治療の流れを解説します。

・初診相談、精密検査
・ブラケット装着
・定期受診、調整
・治療完了、保定

ブラケット装置を装着してから外すまでは、おおよそ2年半〜3年が一般的です。その後は1〜2年、後戻りを防ぐための保定装置を装着する必要があります。

初診相談・精密検査

はじめに、審美的に気になる点や生活上の不便な点など、歯並びのお悩みについて伺います。
噛み合わせや口腔状態を確認し、レントゲン撮影や歯型の採取、CT検査を行います。顔面や口腔内の写真を撮影して記録します。
検査結果をもとに、患者さまに適した治療計画を作成します。治療の流れやかかる費用など、治療に関する内容は事前にお伝えするためご安心ください。

ブラケット装着

歯の表面にブラケット装置を装着します。最初は痛みや違和感がありますが、時間の経過とともに軽減します。痛みが我慢できない場合や装置が外れた際はご相談ください。

定期受診・調整

1か月に1度歯科医院に定期的に通っていただき、歯科医師が歯の動きを見ながらワイヤーを調整します。矯正中は歯みがきが難しくなるため、口腔内の確認やクリーニング、ブラッシング指導を行います。

治療完了・保定

歯が予定通りに移動し、歯並びが整ったら矯正装置を取り外します。歯が元の位置に戻る「後戻り」が生じる恐れがあるため、歯並びが安定するまでは保定装置を装着します。保定期間も定期検診を行い、噛み合わせの確認やメンテナンスを行います。
歯列矯正を検討している方はぜひ当院にご相談ください。

 

Q1:歯列矯正は健康保険を利用できますか?
A1:歯列矯正は一般的に自由診療とされ、保険適用外となります。

Q2:歯の動きやすさは人によって違いますか?
A2:歯が動くスピードには個人差があります。歯が動きやすい人の特徴として年齢が若く新陳代謝が活発、歯が動くスペースがある、食いしばりや舌癖がない、喫煙習慣がないなどが挙げられます。

最新記事

カテゴリー

月別アーカイブ

top
072-229-6474 お問い合わせ
line
LINE予約
お問い合わせ CONTACT
line
LINE予約