小児矯正 症例ごとの費用
小児矯正の費用は、症例や矯正治療の種類によって異なります。歯科医院ごとに料金体系も異なるため、費用の相場についてご説明します。矯正治療を受ける前から矯正治療後にかかる費用まで、ぜひご参考ください。
小児矯正の種類
小児矯正はお子さまの歯並びや成長状態に合わせて、さまざまな種類の矯正方法から適したもので治療します。矯正治療の種類や開始時期によって、かかる費用の総額は異なります。
一期治療と二期治療の違い
小児矯正治療は、お子さまの年齢や成長状態によって、一期治療と二期治療の2段階に分けられます。
一期治療では顎骨の成長をコントロールしながら、乳歯や永久歯の歯並びを整えるスペースを作ります。一期治療を受けられるのは、乳歯と永久歯が混在している時期のお子さまです。お子さまによっては成長スピードに個人差がありますが、概ね小学校低学年までが受けられる治療です。
二期治療は、永久歯が生え揃ったお子さまが受けられる治療で、永久歯を移動させ歯並びを整えるのが目的です。症例によって治療内容は異なります。二期治療ではワイヤー矯正やマウスピース矯正など、大人と同じ装置を使って矯正治療を行います。
矯正治療の種類と対応できる症例
一期治療で用いる特徴的な矯正装置を一部紹介します。
・拡大床:顎骨の成長を利用し、歯を並べるスペースを確保する装置
・急速拡大装置:上顎の骨を急速に拡大して、歯並びを整える装置
・ペンデュラム:上顎の奥歯を後方に動かす装置で、八重歯や出っ歯なども矯正できる
・リンガルアーチ:歯列の内側に取り付けるワイヤーのような装置で、特定の歯を移動できる
二期治療では、一般的な矯正方法で治療を行います。ワイヤー矯正は矯正力が強く、がたついた歯並びの矯正に適しています。もう一方のマウスピース矯正は歯並びの悪さが軽度の症例を治療しやすく、装置が透明で目立ちにくいのが特徴です。
小児矯正の費用相場
矯正治療でかかる費用には矯正装置以外も含まれるほか、各料金は歯科医院ごとに異なります。当院では矯正前のカウンセリングや診察にて費用の詳細や支払うタイミング、追加費用などについて詳しくご説明しております。
次に一般的な費用相場をご紹介します。
矯正治療前にかかる費用
矯正治療前にはカウンセリングや精密検査、診断を行います。これらは、歯並びや希望の矯正内容に適した治療方法を見つけるために必要な過程です。カウンセリングは歯科医院によって無料〜数千円程度です。検査料や診断料の相場は10,000〜50,000円程度で、検査では顔や口腔内のレントゲン写真を撮影し、歯並びの状態を診断いたします。
矯正治療中の費用
矯正治療中にかかる費用は、矯正装置の種類や使用数によって異なります。
例えば、マウスピース型矯正であれば1枚あたり約10,000〜20,000円が相場です。
拡大床・急速拡大装置・ペンデュラム・リンガルアーチは、約30,000〜50,000円です。
装置にかかる費用は症例や治療内容によって大きく変動します。一期治療と二期治療の費用目安は以下の通りです。
・一期治療:100,000〜500,000円
・二期治療:200,000〜1,100,000円
二期治療を行うかどうかは、歯並びの状態や歯科医師の判断によって異なります。一期治療のみであれば、数十万円で治療が完了することもあります。また、治療中は定期的なメンテナンスが必要で、費用は通院1回につき数千円程度です。
矯正治療後に必要な費用
矯正治療が終わったあとは、整えた歯並びが元に戻ってしまう「後戻り」が起きやすい状態です。そのため、後戻りを防ぐ保定を行う必要があります。
保定ではリテーナーと呼ばれる専用の装置を使い、矯正後の歯並びを安定させます。リテーナーは、後戻りしない状態になるまで使用を継続する必要があり、保定期間中はリテーナーの費用や経過観察のためのメンテナンス料がかかります。保定装置の費用は10,000〜50,000円程度です。また、保定期間のメンテナンスでは通院1回につき数千円程度かかります。
小児矯正で費用を抑えるには?
矯正治療には基本的に保険が適用されないため、費用は自己負担となります。矯正治療の種類や治療内容によっては費用が高額になるケースもあり、負担額に不安を抱える親御さんもいるでしょう。
矯正費用を抑える方法は2つあります。1つ目は、デンタルローンを利用して分割払いをする方法です。支払いの負担を軽減しながら治療を受けられます。2つ目は、医療費控除を受ける方法です。医療費控除は1年間に支払った医療費が一定の基準額を超えた際に所得税などが控除され、一部が還付される制度です。医療費控除を受ける際は確定申告が必要なため、適用条件などを確認し適切に申請を行ってください。
当院では、小さなお子さまから成人の矯正治療まで、幅広く対応しています。お子さまにとって最適な矯正方法や費用についての疑問など、ぜひ一度当院にご相談ください。
Q1:永久歯が生え揃った状態から矯正治療を受けるのは遅いですか?
A1:矯正治療は何歳からでも可能です。当院では、永久歯が生え揃った中高生の矯正治療も行っております。
Q2:矯正治療に保険が適用されないのはなぜですか?
A2:身体や健康に悪影響がある病気の治療には保険が適用されます。しかし、見た目の美しさを向上するための治療には保険が適用されません。矯正治療でも、厚生労働大臣が定める疾患による影響で歯並びが悪かったり、先天的に永久歯が生えてこないなど、特定の症例には保険が適用されます。