矯正治療の種類とそれぞれの特徴
矯正治療にはいくつかの種類があり、どの治療法が自分に合っているか分からない方も少なくないでしょう。
本コラムでは、矯正治療について種類別での特徴を解説いたします。ぜひご参考ください。
矯正治療の種類と治療別特徴を解説
矯正治療はマウスピース矯正とワイヤー矯正の2つに分けられます。
マウスピース矯正は装置が目立ちにくいため、接客業など見た目を気にされる方に向いています。ただし、基本的に飲食時と歯磨き時以外は装置を装着しなければならず、装着時間が短いと治療が計画通りに進みません。また、ワイヤー矯正に比べて適応症例が少なく、治療できないケースもあります。
ワイヤー矯正は治療実績が豊富で幅広い症例に対応しています。しかし、固定式の矯正装置は歯磨きが難しくなるため、虫歯や歯周病に気をつける必要があります。マウスピース矯正と比較し装置が目立ちやすいデメリットはあるものの、舌側矯正(裏側矯正)、ハーフリンガル矯正を選択すれば目立たせることなく治療が行えます。
舌側矯正とは、装置を歯の裏側に接着する治療法です。「ワイヤー矯正で治療をしたいけど見た目が気になる」という方に適しています。ただし、装置が舌に触れやすく、口内炎の発症や発音に影響を及ぼすことがあります。難易度が高い治療法のため歯科医師の技術も必要になります。
ハーフリンガル矯正は、上の歯の裏側に装置を接着し、目立ちにくい下の歯は表側に装置を接着する治療法です。舌側矯正よりも費用を抑えられます。
矯正治療の選択で迷った時のポイント
矯正治療の種類で迷った時は、どの治療法で矯正が可能か歯科医師に相談しましょう。希望する矯正方法では治療できない症例があるからです。
マウスピース矯正とワイヤー矯正のどちらでも治療が可能な場合は、装置の特徴を考慮するとよいでしょう。治療法の選択で迷う場合、特に比べておきたい点は以下の6つです。
・装置の見た目
・自己管理の有無
・痛みや違和感
・ケアのしやすさ
・通院頻度
・費用
マウスピース矯正であれば、装置が目立たず痛みや違和感も少ないため、歯磨きも通常通りに行えます。また、ワイヤー矯正に比べて通院頻度が少ない点も特徴です。
ワイヤー矯正は装置が固定されるため、マウスピース矯正のように自己管理を徹底せずに治療を進められます。装置の接着方法を選ぶこともでき、表側矯正であれば費用も抑えられます。それぞれの特徴を理解したうえで、納得のいく治療法を選びましょう。
矯正治療の種類で悩まれている方は、以下のコラムもぜひ参考にしてください。
矯正治療択は口腔内の状況で判断しましょう
Q1:子どもでもマウスピース矯正はできますか?
A1:症例にもよりますが、子どもでもマウスピース矯正は可能です。ただし、長時間マウスピースを装着する必要があるため、お子さま本人のやる気が重要になります。治療を検討する前に本人とよく話し合ってみてください。
Q2:金属アレルギーが心配で、矯正治療を始められません。
A2:マウスピース矯正であれば金属を使用しないため、金属アレルギーの心配は不要です。ワイヤー矯正であっても、セラミック製やプラスチック製の装置を選択するとよいでしょう。ワイヤーもニッケルフリーのものがあるので、金属アレルギーの方でも矯正治療が可能です。